P.J.ワシントン~昨年ドラフトエントリー後に辞退。今ドラフトでは評価急上昇のマルチプレーヤー。

2019年度ドラフト1巡第12位はP.J.ワシントン(P.J. Washington)です。

P.J.ワシントンは201㎝・107kgの恵まれた体格を持つプレーヤーで、本来はPF(パワーフォワード)のポジションながら複数のポジションをこなせるマルチプレーヤーです。

特筆すべきは201㎝の身長に対して219㎝のウィングスパンがあること。また、機動力も兼ね備えており、近代バスケットでは主流となっている「スモールラインナップ」ではセンターもある程度、こなすこともできそうです。

ワシントンは実は昨年のドラフトにもエントリーしていましたが、1巡目指名が微妙だったこともあって辞退。今ドラフトで満を持して再エントリーとなりました。昨シーズンでは、FG(フィールドゴール)率が実に52.2%、3ポイントも42.3%を記録するなど活躍に成功。昨年ドラフトを辞退した判断は正しかったようです。その甲斐もあって、今ドラフトでは12位指名と高い評価を受けています。

出身はケンタッキー州 ルイビル。高校時代からオールラウンドプレイヤーとして知られ、U-18のアメリカ代表に選出されました。その年の大会ではアメリカ代表は優勝しています。(翌年のU-19のアメリカ代表に選ばれています)

大学はケンタッキー大。1年時では、夏に小指の手術を受けたものの、平均10.8得点、5.7リバウンドを記録。NCAAトーナメントでは、カンザス大学に敗北。しかしながらワシントンはその試合で18得点、15リバウンドとダブルダブルを達成。NBAドラフトへアーリーエントリーしましたが、前述のとおり、辞退しています。

2年時ではFG率がアップしましたが、特筆すべきは3Pの成功率が格段にアップしたこと。1年目は23.8%だったが、2年目には42.3%と段違いに向上しました。その結果、外のシュートも高確率で決められるインサイドプレーヤーとして評価を大きく上げました。

では、基本情報から見ていきましょう。

基本情報

プロフィール

チーム:シャーロット・ホーネッツ

ポシション:PF(パワーフォワード)/SF(スモールフォワード)

背番号:25

生年月日:1998年8月23日(21歳)

身長・体重:201㎝・107kg

ジャンプ力:N/A

ウィングスパン:219cm

出身校:ケンタッキー大

スタッツ(大学通算)

 G  MPG  FG%  3P%  FT%  RPG  APG  SPG  BPG  PPG
 72  28.5  52.1  38.4  63.2  6.6  1.7  0.79  1.03  12.9

プレーの特徴

ワシントン攻守ともに堅実なプレーヤーです。指名されたホーネッツでは即戦力を期待されています。スーパースターあるいはスーパースターへの成長を期待されるポテンシャルというには足りない感じではあるものの、即戦力のビッグマンを必要とするチーム事情を抱えるホーネッツにとっては「安全な指名」と評価されたようです。

ドラフトを辞退して臨んだ昨シーズンではシュート力に磨きがかかり、ポストプレーからの得点あり、3ポイントありとペイントエリアに限らず外からも点が取れるプレーヤーに成長。ケンタッキー大の大黒柱として活躍しました。

近代バスケットではインサイドだけで得点するPF,Cは活躍の場がなくなってきています。ベンチスタートの選手に求められる能力として「ストレッチ4(3ポイントが打てるPF)」がありますが、ワシントンがホーネッツに期待されるのは、まさしく「ストレッチ4」だと思います。

また、219㎝の長いウィングスパンはディフェンス面での貢献も期待できます。堅実なディフェンスと言う点もワシントンのウリとなるでしょう。

エピソード・トリビア

  • 高校時代(Findlay Prep という高校)は父親の指導を受けていた。
  • 両親ともにバスケットボールプレーヤーである。ドラフトのインタビューでは「(両親のどちらが)ドラフト1巡目指名に貢献してくれたか?」という質問に対して「母かな」と冗談まじりにコメントしている。
  • NBA開幕戦(10/24(現地時間23日):対シカゴ・ブルズ戦)で新人ながら7本の3ポイント成功を含むチームトップの27得点でチームトップ。特に7本の3ポイント成功は史上初の快挙となった。ワシントンは「試合が終わるまで知らなかったよ。ラジオのインタビューを受けていた時に聞いて初めて知ったんだ。僕はただ、ショットを決めるようにトライし、すぐに戻ってディフェンスするようにしていたからね。すごく楽しかったよ」とコメントしている。      (出典:BASKETBALL KING「ホーネッツの新人PJ・ワシントンがNBA新記録! デビュー戦で7本の3Pを成功」(https://basketballking.jp/news/world/nba/20191024/196927.html))

  • 敬虔なクリスチャンで胸に大きなキリストのタトゥーが彫られている。

管理人のコメント

ワシントンはスター級とまではいかないものの、堅実で攻守に貢献できる選手です。大学2年時で大きく伸びた外角シュート(特に3ポイント)と長いウィングスパンによるディフェンスは彼の持ち味です。

エピソードにも書きましたが、開幕戦で7本の3ポイントはそのシュート力を証明するものですが、ワシントンは冷静に現在のNBAを分析して以下のようにコメントしています。

「今のNBAは、3ポイントとレイアップでゲームが構成されているようなもの。カレッジはそうじゃないんだ。だからNBAでは3ポイントをたくさん放つことができるし、もはやミドルレンジでショットを放つ選手はいないようなもの。今の僕は、3ポイントとレイアップを決めていかなきゃならないんだ」(出典:同上)

2010年代半ばのウォリアーズの全盛期に代表されるように近代バスケットでは3ポイントがオフェンスの選択肢として大きな柱になりました。その変化は選手のタイプとして「ストレッチ4(3ポイントが打てるPF)」や「3&D(3ポイントが打てて1~4番までディフェンスできるPF)」を生み出しましたが、ワシントンはその点を十分に理解しているようです。

また、近代バスケットには「スモールラインナップ」という特徴もありますが、今年の新人ではワシントンに限らずオールラウンダーが求められてきているように思います。(八村塁もそのカテゴリーに入るかもしれません)

心配なのはやはり「怪我」。きっちりとフィジカルを鍛えて成長してもらいたいものです。

 

2019-20シーズン

10月

  • 開幕戦のシカゴ・ブルズ戦(10/24)で27得点(うち3ポイント7本)を記録している。

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