2019年度ドラフト1巡第9位はご存知!八村塁(Rui Hachimura)です。
八村塁は初の日本人ロッタリー指名という金字塔を打ち立てた日本史上最高のプレーヤーです。ゴンザガ大在学中から日本代表に招集され、予選開幕4連敗の崖っぷち出迎えた対オーストラリア戦で1点差勝利に導いた立役者でした。その後の日本代表での活躍は皆さんもご存知の通りです。
203cm104kgという重厚な体格はNBAでも遜色なく、活躍が期待される日本バスケット界の期待の星です。
小学生の時は野球少年でしたが中学からバスケットを始め、中学3年生時には全国大会(全中)で準優勝。優秀選手(ベスト5)に選出されています。明成高校ではウィンターカップ3連覇、3年時のインターハイでの初優勝に貢献しています。
その後、渡米してゴンザガ大に入学。は2016年11月5日に初出場。11分出場で、9得点、3リバウンドを記録しました。ゴンザガ大はNCAAトーナメントで準優勝。八村は28試合に出場、1試合平均4.6分で2.6得点1.4リバウンドで大学1年(2016-17シーズン)を終えました。
2年時(2017-18シーズン)は2試合のスターターを含む37試合に出場。11.6得点、4.7リバウンドの記録を残し、主にベンチスタートながら着実にチームの主力へと成長しました。2018年3月22日、2年連続で進出したNCAAトーナメントでは、フロリダ州立大学に敗れ、スウィート16で終了しました。
3年時(2018-19シーズン)は37試合全てスターターで出場。1試合平均で19.7得点6.5リバウンドとエースプレーヤーとして活躍。チームはNCAAトーナメントのエリート8で敗退を喫したもののNCAAの年間最優秀スモールフォワードに与えられる「ジュリアス・アービング賞」を受賞しました。
その後、2019年4月15日、2019年のNBAドラフトにエントリーを表明し、2019年6月20日、ワシントン・ウィザーズから一巡目9位指名を受けました。
では、基本情報から見ていきましょう。
基本情報
プロフィール
チーム:ワシントン・ウィザーズ
ポシション:SF(スモールフォワード)/PF(パワーフォワード)
背番号:8
生年月日:1998年2月8日(21歳)
身長・体重:203㎝・107kg
ジャンプ力:N/A
ウィングスパン:N/A
出身校:ゴンザガ大
スタッツ(大学通算)
G | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
102 | 19.7 | 57.9 | 31.6 | 74.6 | 4.4 | 0.8 | 0.59 | 0.49 | 12.1 |
プレーの特徴
得点エリアとしては、ペイントエリア付近中心ではあるものの、大学時代・日本代表でも、スリーを狙うこともあります。オフェンスにおいてはインサイド・アウトサイドでも点が狙える万能性を有しています。
特にローポストからスピンムーブやフローター、左右どちらも使えるフックシュートなど多彩な技を持っています。さらにサマーシーズンでは相手のファールを誘発してフリースローを獲得、87%の成功率で決めています。
一方でディフェンスはオフェンスに比べるとやや見劣りする面も多いです。これは(仕方のない面もありますが)ゴンザガ大が所属しているウェストコースト・カンファレンスは西海岸の私立大学が中心で、他にはこれといった強豪大学のない弱小カンファレンスであったこともあり、ディフェンスではさほど苦労することなくキャリアを重ねたという点が理由でもあります。
エピソード・トリビア
- 父親がペナン人、母親が日本人。弟1人、妹2人いる。
- 弟(八村阿蓮)もバスケットプレーヤー。明成高校でウィンターカップ優勝を経験。現在は東海大学2年。身長198cm98kg。ポジションは塁と同じくPF(パワーフォワード)。2018年8月アジアパシフィックユニバーシティチャレンジ 日本代表に選出されている。
- 妹(八村安美菜(はちむらあみな)もバスケット選手。現在は明成高校竿学中。ポジションはセンター。
- 小学生時は陸上の短距離と野球をやっていた。投手と捕手を兼任しており、イチローに憧れていた。
- 富山市立奥田中学校で同級生からバスケットボールを勧められ入部。第42回全国中学校バスケットボール大会準優勝、大会ベスト5に選出される。
- 富山市立奥田中学校1年生の時には2年先輩に馬場雄大がいた。
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米大学バスケットボールのポジション別最優秀選手が12日に発表され、ゴンザガ大・八村塁がスモールフォワードに与えられる「ジュリアス・アービング賞」を受賞した。伝説の名手アービング氏から全米中継で祝福された八村は「彼の手は本当に大きかった」と笑顔で語り、会場を爆笑で沸かせた。 ~出典~「THE ANSER」(八村塁、アービング賞授賞式で爆笑呼んだ一言は? 司会者「それは事実でしょうね」(https://the-ans.jp/news/58211/))
- 非常に練習熱心。また、朝練を日課としていた八村が体育館に行くと驚くほど上手いおじさんがいた。そのおじさんが様々なテクニックを教えてくれたが、彼はユタ・ジャズでカール・マローンと名コンビだったジョン・ストックトンだったとか。(朝日新聞「天声人語」2019年6月23日に掲載された逸話)
管理人のコメント
八村塁は間違いなく日本バスケットボール界の至宝です。先駆者である田臥勇太、渡邊雄太が身長・体重・ジャンプ力などのフィジカルな面でNBAの平均レベルに届かないところで苦戦を強いられていましたが、八村塁の場合、その重厚なボディはNBAの中で遜色のないものです。
また、オフェンス・ディフェンスとも急速に成長を続けており、その成長性は彼の持ち味の一つだと思います。
オフェンスの鍵はやはりスリーポイントシュート。開幕3戦で成功数は0。第4戦で初めて成功しましたが、今後も着実に成功率を上げていくことが望まれます。また、スピンムーブなどからの1ON1やオープンのミドルシュートは安定性が高いのですが、個人的にはドリブルからのプレーメイクがまだまだの感があると思っています。
そして、ディフェンス。ウィザーズではポジション的に3番(SF)か4番(PF)で起用されていますが、その場合、相手もスピード溢れるタイプもいれば、八村を以ってしても(もってしても)、押されるような体格や馬力のあるタイプもいます。このような状況に対してキッチリとディフェンスできるようにアジャストする必要があるでしょう。
また、懸念されるのはNBAのリーグ期間の長さ。82試合を今の状態で戦い抜くのは、こちらもかなり厳しいものだと思います。十分な休養を取りながら、ぜひ戦い抜いて欲しいですね。
・・・そうは言ってもウィザーズでルーキーとしては期待以上の成績でスタートできた八村。オールスター前後でもこの成績を維持していくようなことになれば今年度の新人王もあながち夢ではないかもしれません。
過熱気味の日本メディアをシーズン終了まで沸かせることができるか?
楽しみです。応援していきましょう!
2019-20シーズン
10月
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ウィザーズのパワーフォワード・八村塁(21)は当地でのロケッツ戦に先発。本拠地デビューを果たし、35分31秒プレーして初の3点シュートを含む自己最多の23得点、5リバウンドをマークした。チームは158-159で競り負けたが、2桁得点は開幕から4試合連続で、1巡目指名の実力を示した。8後略) (出典:サンケイスポーツ~「八村、自己最多23得点&初3P!本拠地デビューにワシントン熱狂/NBA」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191101-00000020-sanspo-spo))
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